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スピッツ ライブレポート

SPITZ JAMBOREE TOUR 2021 "NEW MIKKE"
2021/06/29(火) 日本ガイシホール(初日)
レポ by 芽ぐみ

一昨年のMIKKEツアー初日静岡公演に行ったきり、新型コロナウィルスで状況が一変してしまった世の中。本来のホールツアーは残念ながら延期を経て中止となり、代わって開催となった今回のアリーナツアーに名古屋2days参戦してきました。
まず初日、当日は現地入り途中の電車でみかづきママさんと久しぶりに再会し、会場ではジェン吉さん、たむたむさんとも再会。お互いマスク姿でしたが皆元気そうで何より。夕方やや遅い時間でしたがまだグッズ売り場が盛況だったので、MIKKEツアーで買いそびれてたTシャツとNEW MIKKEのキーホルダーをゲット。
今回のツアーはチケット発券するまで席が分からないシステムで、この日はスピモ先行当選分。入場ゲートが「密」回避のためかAとBに分かれていて、私達はAでした(←これは事前にメールで指定されました)。開場時間になったので、来場者情報を事前登録しておいたメールの控えをスタッフに見せ、検温をクリアし、いざスマホのデジタルチケットをかざすと…。出てきたレシートのようなチケットにはアリーナ40列の印字が。ちょっと後ろのほう…でも気にしない!参戦できるだけでもありがたい!と、手指の消毒を済ませて場内へ。
アリーナにはパイプ椅子が並べられ、前後左右空けて座るスタイル。いつもなら入口でスタッフから手渡されるフライヤーの束が初めから椅子に用意してあり、中にはスピッツメンバー4人のサイン&日付入りのメッセージカードが入ってました!全席分なのでさすがに直筆ではなくコピーでしたが、この日が誕生日だったわたくし、大変嬉しい記念となりました。

開演前、収容率50%とはいえこの日はアリーナもスタンドもお客さんはいっぱい入ってるように見えました。ただ全員マスク&発声禁止なのでいつものようなソワソワザワザワ…な感じは少なめ。着席してもなお今からライブが始まるという実感がイマイチわきませんでした。ステージのフロント部分には光る柵のセットがあり(←LEDが施された棒状のものが10本ぐらい横並びで設置されてて、眩しくてステージの様子がよく見えない)、そういえばMIKKE静岡もこんなだったっけ?と、遠い記憶になってしまった光景を思い出していると、まもなく客電が消え、「見っけ」のイントロで使われているキラキラしたシンセ部分だけがまるで登場SEかのように鳴り始め…。

そのキラキラシンセにジャカジャーン!とギター、ベース、ドラムが加わり、1曲目は「見っけ」!眩しい光の向こう側で実は既にスタンバっていたスピッツ。あの開放的なイントロに乗せて光る柵のセットがゆっくりと上昇していき、演奏するメンバーの姿が徐々にあらわになっていく様がもう、それはそれは感動的でした。さっきまで始まる実感無かったのに、一気に目から熱いものが流れました。やっとやっと彼らに「再会」できた…!場内大拍手!

この日のセットリストはこちら。

01. 見っけ
02. はぐれ狼
03. エスカルゴ
04. けもの道
05. 小さな生き物
06. 遥か
07. 快速
08. 放浪カモメはどこまでも
09. 点と点
10. ラジオデイズ
11. 優しいあの子
12. ヒビスクス
13. 水色の街
14. まがった僕のしっぽ
15. 青い車
16. YM71D
17. ロビンソン
18. ありがとさん
19. 楓
20. 渚
21. 8823
22. 俺のすべて
23. 紫の夜を越えて
e1. 恋する凡人
e2. 猫ちぐら
e3. ヤマブキ

この日のメンバーの服装は、
マ→白半袖シャツ(袖に黒フチ)、黒パンツ?+ハット
テ→白インナーの上に黒のロングベスト、黒パンツ?+ハット
田→ぶかっとした黒アウター、黒パンツ?
崎→白っぽい半袖シャツ、黒パンツ?
でした。ディテールはよく見えなかったのでうろ覚え(汗)。

今回のステージセットは、積み上げられたジャングルジムのような骨組みの中にキューブ型の装置がランダムに嵌め込まれ、曲ごとにそのキューブ1つ1つが模様を映し出したり、全体でひとつの背景効果を演出したりと、とても凝っていました。MIKKEもNEW MIKKEも結果的に全部アリーナ公演となったので、今回のステージセットも演出もおそらく前回静岡で観たであろうものと同じはずですが、ずっとライブレポ書けてなかったので今回改めて初参戦気分でダダダーッと書いていきたいと思います↓

01. 見っけ

02. はぐれ狼

03. エスカルゴ

04. けもの道

05. 小さな生き物

「再会へ!」というドラマチックな歌い出しに、普段スピライブで泣かない私もさすがにこみ上げるものがありました。2曲目からはステージ左右に設けられたLEDビジョンにメンバーの姿が大きく映し出され、元気そうな彼らの表情もしっかり拝めて一安心。始まってしまえばいつものライブの感覚が戻って来てめちゃくちゃ楽しかったです。が、「エスカルゴ」で声出しできないのが辛かった(>_<)観客総立ちでイントロのダダダダダッ♪の度に普段なら「うぇい!」とか「フー!」とか言うんですが、今回は無言で拳を突き上げるだけ。早く思いっきり叫べるようになりたい〜!

★ここで最初のMC。
「どうもこんばんはスピッツです」というお馴染みのマサムネの挨拶から始まり、声は出せないけどいつもの名古屋より盛り上がってる気がする!と言って会場拍手。後ろのほうの皆さん元気ですか〜?と拍手と促し、そのあと右・左・前のほう、と続けて、最後にどこに属しているかよく分からない人〜?と来たのでここぞとばかりに手を振りました。
マ:「自分もどこに属しているかよく分からない人生を歩んでま、まい…参りましたが…」(会場笑)
↑文末なぜか噛み噛みで自分でツッコミ入れてました(笑)。

06. 遥か

07. 快速

08. 放浪カモメはどこまでも

09. 点と点

10. ラジオデイズ

ここでは「放浪カモメ〜」の間奏がキーボードじゃなくてエレキなのが印象的でした。あれ?ずっとそうだったっけ?(もう全体的にスピライブの記憶がヤバイ…汗)今回のツアーでは、本編は5・9・13曲目が変動枠のようで「点と点」は結構お久しぶり?キレキレな演奏と照明がかっこよかった!

★ここでMC。
コロナで大変だった人、今なお大変な人も居ると思うけど、そんな中でお互いこうして元気でライブできて良かった、とマサムネ。本来なら名古屋には去年のゴールデンウィークに3daysで来るはずで、間に一日オフがあったから犬山城や明治村にメンバーと観光したいと思っていたそうです。
マ:「まだ行ったことなくて。行けるようになったらみんなで行かない?明治の文豪みたいな格好して」
テ:(客席に向かって)「俺が歩くと目立つと思うでしょ?違うんだよ、一番目立つの崎ちゃん」
テツヤ曰く、マサムネと歩いてても気付かれないらしいですが、崎ちゃんと歩いてると気付かれるとのこと。それで以前マサテツの二人で並んで飛行機乗ってた時CAさんにスピッツと気付かれず、お笑いの人と間違えられた話を久しぶりに披露してました。

11. 優しいあの子

12. ヒビスクス

13. 水色の街

14. まがった僕のしっぽ

ここは何と言っても「ヒビスクス」!ステージ天井から照明セットがゆっくりゆっくり下りてきてメンバーの上に覆いかぶさるようにして止まるんですが、このまま止まらなかったらどうしようと若干ハラハラしました(汗)。照明の低さ的にそこだけまるでライブハウスのような空間で、サビではステージ両サイドから強めの赤い光線が何本か突き刺すように光り、これまた印象的でした。続く「水色の街」の青系の照明もすごく幻想的でキレイだったな〜。。(今回曲の記憶よりも照明演出の記憶のほうが強い…)

★ここでMC。
久しぶりのライブだったこともあって、NEW MIKKE一本目(神奈川公演)では田村君が動き過ぎじゃないか?ってくらい動いてた、とマサムネ。でもそれは2日目以降動きをセーブしてるんじゃなくて、無駄が無くなってきたんじゃないかという話題。
田:「草野たぶん見えてないと思うけど、結構無駄よ?俺」(会場笑)
マ:「でも無駄が大事よね」
田:「無駄はロック。無駄が無いのはダメだね」
マ:「無駄を愛さないとね」
こんなやり取りがありました。
それから、マサムネがちょっとだけヒトの歌を歌ってみるコーナー(?)では、Adoの「うっせぇわ」や優里の「ドライフラワー」、ヒゲダンの「I LOVE...」を一節歌って、「(キーが)たっけーな!」と言って会場笑い。流行りの曲もしっかりチェックしてるマサムネ、さすがです。
あとフラカンネタもこのブロックだったかな?(違うかも。汗) 名古屋には一昨年フラカンの30周年ライブで来て以来、と田村君が言ったのですが会場の反応がイマイチだったようで、フラカンの地元なのに…と今回も嘆いてました(^^;
田:「フラカンは名古屋ではミスチルより上だと…」
マ:「それはミスチルに失礼じゃない?」(会場笑)
田:「名古屋では!俺の中ではね!」

15. 青い車

16. YM71D

17. ロビンソン

18. ありがとさん

19. 楓

今回のアルバムでお気に入りの「YM71D」!ずっとずっと聴いていたいほどに心地良く、かっこよかったです。そして「ありがとさん」では、理由は後述しますがわたくしまたしても涙…。後ろのセットには白熱電球のような優しい光がたくさんちりばめられ、それが涙で滲んで余計キレイでした。そこからの「楓」もかなり涙腺にきました(T_T)

★ここでMC。
ライブも後半になり、膝とか腰とか大丈夫ですか?と客席に投げ掛けるマサムネ。そのあと「俺らも若くないから、膝とか腰とか肩とか大丈夫?」とメンバーにも投げ掛け、テツヤが「大丈夫大丈夫」と応答。一時期に比べて二の腕が逞しくなったテツヤがとても頼もしく見えました。一方マサムネは、50歳になった時に五十肩になっていたそうです。えーそうだったんだ?
マ:「ライブ終わったあとにどうも〜!って両手上げて、イッテー!ってなったけど、痛そうにするとアレだから脂汗掻きながら頑張って手を振ってて。今はもう治りました!」(←両手を振るポーズをして会場拍手)
で、ロックバンドっぽくないトークが続いてますがまだまだスピッツについてきて下さい、と言って次の曲へ。

20. 渚

21. 8823

22. 俺のすべて

23. 紫の夜を越えて

「渚」では左右のLEDビジョンで崎ちゃんの千手観音振りがよく見えました。そこから怒涛の盛り上がりゾーン!「俺のすべて」ではラスト崎ちゃんのドラムソロが最高に痺れました。そして本編締めくくりは「紫の夜を越えて」!本来のMIKKEツアーだったら聴けなかったであろう楽曲。やっと生で聴ける感動と、今日に至るまでのあれこれを思い出していたらまたしても涙腺に来たのでグッとこらえつつ、メンバーの演奏姿を目に焼きつけました。

<アンコール>

e1. 恋する凡人

★ここでメンバー紹介。
「353号線のうた」のイントロベースをちょろっと弾いて、まずは田村君から。先述のフラカンのイベントで一番最後にやった曲がチャゲアスの「YAH YAH YAH」だったので、もしこのままライブできなかったら名古屋でのスピッツの最後の曲が「YAH YAH YAH」になってしまったかもしれない、でも今日ライブできて良かった、と言って会場拍手。コロナで先行き不透明な中、今回のアリーナ会場が決まったのも急でバタバタだったそうです。なので、来てくれるお客さんはもちろんだけどスタッフやイベンターが頑張ってくれたおかげで今俺らがある、と真摯に話してくれました。また、自粛期間中はいろんなバンドが配信ライブをやっていてそれにも助けられたとのこと。フラカンの配信も良かった、とまたフラカンPRしてました。
田:「でもやっぱり、配信見ていいなとは思ったけど、生がいいよ」
マ:「ほんと、生で聴いてもらってナンボですからね」
田:「もしかしたらこの先、席空けたり声出しちゃダメなライブが続くかもしれないけど、色々工夫してスピッツやってくよ。ねっ?せっかくこうして集まった縁なんで、また来てね?」(会場拍手)
↑言い回しは正確じゃないかもしれませんがこの田村君の一連のトークがほんと胸に沁みました(T_T)
ちなみに自分の番が終わるといつも舞台袖に引っ込んで見えなくなる田村君ですが、今回アリーナ会場で舞台袖が丸見えなので、スタッフ達に迎えられて水分補給したりジャングルジムのセットによじ登ろうとしてる?様子がちょっとだけ垣間見えて可愛かったです。

続いてクージー。この日の藤枝コンビの衣装が黒でロング丈だったのでチャゲアスみたいに見えたことと、あとは今回新幹線に久々に乗ったという話題。
ク:「何でもないことだけどね」
マ:「何でもないようなことが幸せだったね」(会場笑)
久しぶりにライブできて良かった、と短めに挨拶して、お次は崎ちゃん。

立ち上がってシンバルごっつーん!のお辞儀をして着席、マイクを寄せて「えっとですね〜」と始める崎ちゃん。この流れが毎回愛おしい(^^*)前述のMCを受けて、犬山城が見える旅館に泊まったことならある、とのこと。その時はモンキーパークと愛・地球博に行ったそうで、マサムネに随分前の話だねとツッコまれてました(笑)。(←愛知万博は2005年)
崎:「だから犬山城は行ってなくて。みんなで行きたいね!」
ぜひ!また名古屋に、愛知に来てください!(T_T)

続いてテツヤ。この日ドデスカ!(←朝のローカル情報番組)でやたらスピッツの曲が流れてて、見たら将棋の藤井二冠がひよこみたいなアイスを食べたという話題をやってた、という話。これ、元々「ぴよりん」というスイーツがあって、今夏ホテル限定のコラボアイスが出たんですが、ぴよりん自体は知ってるっぽいマサムネ(しかし名前は出てこず)と、あまりよく分かってないっぽいテツヤとの、それは一体どんな物なのか?のふわっとした伝え合いが可笑しかったです。(最終的にマサムネに「ググって」と言われるテツヤ。笑)
また、普段はワーキャー言われるのが好きだけど今日みたいな掛け声無し・拍手のみもなんだかスピッツに合ってる、とテツヤ。
テ:「みんなも楽に見れるでしょ?いい事もある!」
そんなポジティブシンキングなテツヤが大好きです。

ラスト、マサムネ。ザ・ナックの「マイ・シャローナ」のギターリフを少しだけつま弾いて、今日はほんとにありがとうございました!と改めて挨拶。今日来てる一人が欠けてもこれは作れなかったと思うので一人一人全員にお礼を言いたい、と嬉しい言葉をいただきました(T_T)
マ:「今日来れなかった人もまた普通に来れる日までスピッツ続けますんで、今後ともよろしくお願いします!」(会場拍手)

e2. 猫ちぐら

e3. ヤマブキ

「紫の夜〜」に続いて「猫ちぐら」も!今回やっと生で聴けました。去年の自粛期間中に初聴きした時とはまた違う感情が湧いてきて、ここでわたくしまたしても泣きそうに。でも続く「ヤマブキ」で明るく終われて、最後、マサムネがロック大陸漫遊記で毎回シメに言う「またお会いしますよ!」を当たり前のように言ってくれて、それがものすごく安心できました。

…こんな感じで、私としては1年と7か月振りのスピッツライブでした。
今回席が前後左右空いていたのでアリーナ後方でもわりと見やすかったことと、発声禁止なので「エスカルゴ」みたいな掛け声したい時はツライ一方で、メンバーのMCとお客さんの声がかぶっちゃうことが無いのは個人的にはいいなと思いました。お客さんの発言をメンバーが拾ってトークが発展することもあるけど、タイミング悪いとメンバーのセリフが聞き取れないってことも時々あるので…。あと、ブロックごとに曲が終わってMCに移るまでの数秒間(←普段ならここはメンバーの名前だけコールするお客さんが多い)が毎回無音なので、そこはなんか妙な空気感でした。特に「ヒビスクス」で下りてきた照明セットが「まがった僕のしっぽ」の後、静寂の中ウィ〜〜〜ンと上方へ戻っていく音だけが響いて、なんだかシュールで笑ってしまいました。(え?私だけ?)

ところでわたくし、もともとスピッツの歌詞世界と個人的な感情や思い出を結び付けては聴かないタイプなんですけど、MIKKEとNEW MIKKEの間に実家の父が亡くなったこともあって、特に「ありがとさん」とか、一度そういう解釈で聞こえてしまったらもう止まらなくて、それで今回はやたら涙腺ゆるゆるなライブになっちゃいました。ちょうど誕生日ということもあって、歌詞に出てくる登場人物を父と母に置き換えたりして、二人が居なかったら今私がこうしてスピッツを聴くことも出来なかったんだな…なんて思ったらまた泣けてきて。(←普段なら絶対しない、自分の中で解釈違い!笑)でも楽しい曲はめちゃくちゃ楽しいし、とにかく泣いたり笑ったり、なんだかいつになく情緒不安定な2時間半でした(汗)。 あと、せっかくLEDビジョンにメンバーの姿が大写しになっているのに、今まさにステージで生演奏してるんだから肉眼で見ておかないともったいない!と思って頑張ってステージを括目した結果・・・観客の垣根が少ない分見えやすかったのは見えやすかったけど、そうは言ってもやっぱり遠くて米粒サイズだったので絵的な記憶があまり残らなかったことが悔やまれます(-_-; 明日はもっとビジョン含めてステージ全体を見て、普段通り楽しむぞ!と誓って、この日は帰路に就いたのでした。
つづく…。

Very very special thanks to みかづきママさん&ジェン吉さん&たむたむさん&Mさん&Sさん♪

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